やまんばの里山だより

vol.4里山の楽しみ方 その2

写真:紅葉の雑木林

冬に備えて体をつくる

秋になり気温が下がると、木々は冬じたくをはじめます。葉と枝の間に離層ができ、水や養分を運ぶ管を閉ざします。そうすると葉緑素を作るために必要な養分が葉に行き渡らなくなり、自然と葉緑素が壊れ緑色が消えてきます。
やがて、今まで目立たなかったカロチノイドという黄色い色素が浮き出して見えます。こうして葉が黄色になります。紅葉は、もう少し複雑なしくみで、糖分がアントシアンという赤色の色素に変化するからなのです。

写真:冬枯れの雑木林

落葉とは、樹木が冬に備えて、必要なものを最小限にそぎ落とす姿です。自ら葉を枯らすことによって、厳しい寒さや乾燥に耐えられるよう、休眠し体を守っているのです。落ちた葉は微生物によって分解され、土に還ります。春になると、再び栄養分として木々に吸収されていく。全く無駄のない循環システムなのですね。

写真:クラフトの素材を集める野山散策プログラム

サルトリイバラの葉も色づき、そのつるに赤い実がたくさん付きました。クリスマスリースにしたり、ドライフラワーとして大ぶりの花瓶に挿してもナチュラルな飾り付けになります。やまんばの会では、クラフトワークに自然の素材を積極的に取り入れるため、野山を歩き、森の様子を観察しながら、アイデアを広げるといったプログラムを行っています。

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