やまんばの里山だより

vol.9里山は子どもを賢くする

写真:藤の花

フジは危ない香りがする

よく晴れた日、フジの花の優しく心地よい香りが漂います。気持ちがゆっくりとほぐれていきます。でも、花の美しさからは想像がつかないほど恐ろしいパワーをもっているのです。太くなったフジのツルに巻き付かれた大木は、台風などの強い風をきっかけにして一気に倒されてしまうことがあります。

写真:フユイチゴ

思わず口に入れてみた

森の手入れをしたことで明るくなった森の地面では、子どもたちの人気者フユイチゴがたくさん実をつけるようになります。プチプチとはじける感触と甘酸っぱさが口いっぱいに広がりますよ。

写真:ガラタテ餅

ガラタテ餅は初夏の味

滋賀県湖北地方ではカシワの木をめったに見ないので、五月の節句に柏餅をつくることはありません。でも、カシワの葉っぱの替わりにサルトリイバラ(「がらたて」と云います)の葉を使うのです。餡入り餅を葉に挟んで蒸したお菓子はガラタテ餅として各家庭で代々作られてきました。里山に生えるサルトリイバラは山帰来(さんきらい)とも云われ、古くから民間薬として毒消しに使われていたそうです

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