やまんばの里山だより

vol.7「こんなことしたい」が大切

写真:イチリンソウ

足下に目をやれば

早春の里山は花盛りになります。1ヶ月という短い期間で一斉に花が開き、春が駆けめぐります。雪が解けて、まだ寒い早春には、木々の葉はまだ出ていません。林床は日差しが十分に入るこの時期にだけ華やかな姿をみせる植物やギフチョウなどはスプリング・エフェメラル=「早春の瞬き」「春先のはかない命」「春の妖精」と呼ばれています。芽吹き前の落葉広葉樹林に姿を現し、開花・結実して、他の植物が繁る前に地上から姿を消し地中で休眠するのです。

写真:ショウジョウバカマ

ここ、やまんばの森でも、イチリンソウやショウジョウバカマがいっせいに花を咲かせます。 そして、絶滅が心配されているギフチョウがショウジョウバカマの密を吸いにやってきたり、幼虫の食草であるカンアオイの葉に卵を産み付ける姿をみることがあります。しかし、暗い森では花も蝶もみることはほとんどないのです。

写真:オタマジャクシ

まだ水はつめたいけれど、ビオトープの浅い水辺では、オタマジャクシが一気に卵からかえります。この森には、ウシガエル、シュレーゲルアオガエル、アマガルなど様々なカエルがいますが、まだこの段階では、どんなカエルになるのか、見分けることができません。小さな体ですが、近づくと素早く逃げていってしまいます。

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