やまんばの里山だより

vol.6森を再生する

写真:やまんばの森の雪景色

静かな森でふと考える

空気がピーンと張りつめた冬の森。雪が降ると、里山の景色は一変します。特に、晴れ渡る空と雪景色の森のコントラストに目を見張ります。 いつものやまんばの森なのに、まるで北欧の童話の世界にいるような気持ちになるのです。

写真:やまんばの森の雪景色

この2、3年は地球温暖化の影響からか、ほとんど雪が降りませんでした。しかし、今年に入ってからは雪が降り続いています。雪のない冬は過ごしやすいのですが、琵琶湖にとってはとても困ったことがあるようです。

写真:雪のやまんばのため池

琵琶湖は、酸素をたくさん含む冷たい雪解け水が入っていくことで、水深の深いところにも酸素が送られているそうです。また水面が冷たい風で冷やされることで、温かい水と交わろうとして水の循環が起こるのです。それらがなくなると酸素供給や水の大きな循環が行われずに、ヘドロがたまって水質悪化が起こり湖は死んでいくといわれています。近畿に暮らす1,400万人の命の水、琵琶湖にもたらされる影響はとても深刻です。冷たい風が吹き渡り琵琶湖の周りにたくさんの雪が降ることは、水不足を補うだけではなく、琵琶湖の「深呼吸」を促していたのですね。

まえへ
つぎへ
top12